理論関連事項

統計学の基本事項,確率分布の詳細,各種データ解析法の理論的背景について.

バートレット検定 (Bartlett test) とは得られた複数のデータ間の母分散の均一性を検定する検定手法である.得られた2群のデータ間の等分散性を検定するF検定を一般化した検定といえる.本検定法は今から数十年前にイギリスの統計学者,Maurice Stevenson Bartlett によって考案された.得られたデータが以下のようなデータ1,データ2,...,データkのk水準からなる場合のバートレット検定は以下のように行う.帰無仮説 (H0) はk群間の母分散は等しいことである.

データ1X11, X12, X13, ..., X1N1
データ2X21, X22, X23, ..., X2N2
・・・・・・
データkXk1, Xk2, Xk3, ..., XkNk

ハートレイ検定とは異なり,バートレット検定においては,それぞれの水準におけるサンプルサイズの N1,N2 および Nk は一致しなくても良い.ここで,各水準におけるサンプルサイズを Ni,不偏分散を U2i (i=1, 2, ..., k) とするとき,以下の統計量Tを求める.

\begin{eqnarray*}T=\left.\left[\sum_{i=1}^{k}(N_i-1)\ln\frac{\displaystyle \sum_{i=1}^{k}(N_i-1)U_i^2}{\displaystyle \sum_{i=1}^{k}(N_i-1)}-\sum_{i=1}^{k}(N_i-1)\ln U_i^2\right]\right/C\tag{1}\end{eqnarray*}

ここで,C は以下で与えられる値である.

\begin{eqnarray*}C=1+\frac{1}{3(k-1)}\left[\sum_{i=1}^{k}\frac{1}{N_i-1}-\frac{1}{\displaystyle\sum_{i=1}^{k}(N_i-1)} \right]\tag{2}\end{eqnarray*}

以上で求めた統計量Tは近似的に自由度 k-1 のカイ二乗分布 χ2(k-1) に従う.この統計量Tが自由度 k-1 のカイ二乗分布上において,あらかじめ設定した棄却域に入るか否かを考える.帰無仮説が棄却されたら対立仮説を採択し,k個のデータ間の母分散には差があると判断する.

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