統計検定に関する事柄を忘れないようにまとめます.

期待値 (平均値) には以下で示される加法性がある.

\begin{eqnarray*}E(X)+E(Y)=E(X+Y)\tag{1}\end{eqnarray*}

この加法性は以下のように証明することができる.最初に,期待値は以下で与えられる値である.

\begin{eqnarray*}E(X)=\sum_{i=1}^{n}x_ip_i\tag{2}\end{eqnarray*}

よって,上の関係を用いることで E(X)+E(Y) は以下のように表すことができる.

\begin{eqnarray*}E(X)+E(Y)=\sum_{i=1}^{n}x_ip_i+\sum_{j=1}^{n}y_jp_j\tag{3}\end{eqnarray*}

ここで,確率の総和は1であるので以下の式が成り立つ.

\begin{eqnarray*}\sum_{j=1}^{n}p_j=1,\,\sum_{i=1}^{n}p_i=1\tag{4}\end{eqnarray*}

この関係を利用して式を変形させると以下のように期待値の加法性を導くことができる.

\begin{eqnarray*}E(X)+E(Y)&=&\sum_{i=1}^{n}x_ip_i\sum_{j=1}^{n}p_j+\sum_{i=1}^{n}p_i\sum_{j=1}^{n}y_jp_j\\&=&\sum_{i=1}^{n}\sum_{j=1}^{n}x_ip_ip_j+\sum_{i=1}^{n}\sum_{j=1}^{n}y_jp_ip_j\\&=&\sum_{i=1}^{n}\sum_{j=1}^{n}(x_i+y_j)p_ip_j\\&=&E(X+Y)\tag{5}\end{eqnarray*}
Hatena Google+