統計学で用いられる記号の整理
統計学に用いられる記号は数多くある.そんな中で,不偏分散や標本分散および母分散の扱いは文献によってまちまちであり統一されていないため混同しやすい.以下は基本的な統計量の最も一般的な表記法のまとめ.標本平均そのものが母平均の不偏推定量なので不偏平均は定義されない.
| 記号 | 詳細 |
|---|---|
| $\mu$ | 母平均 |
| $\sigma^2$ | 母分散 |
| $\sigma$ | 母標準偏差 |
| $\overline{x}$ | 標本平均 |
| $s^2$ | 標本分散 |
| $s$ | 標本標準偏差 |
| $u^2$ | 不偏分散 |
| $u$ | 不偏標準偏差 |
| $R^2$ | 決定係数 |
| $R$ | 相関係数 |
母集団のサイズを $n$ とするとき,母分散は以下で定義される.
\begin{eqnarray*}\sigma^2=\frac{1}{n}\sum_{i=1}^{n}(x_i-\mu)^2\tag{1}\end{eqnarray*}
標本集団のサイズを $n$ とするとき,標本分散は以下で定義される.
\begin{eqnarray*}s^2=\frac{1}{n}\sum_{i=1}^{n}(x_i-\overline{x})^2\tag{2}\end{eqnarray*}
標本集団のサイズを $n$ とするとき,不偏分散は以下で定義される.
\begin{eqnarray*}u^2=\frac{1}{n-1}\sum_{i=1}^{n}(x_i-\overline{x})^2\tag{3}\end{eqnarray*}